■はじめてのおさん その7

出たぞ〜やっと出た〜
すぐにへその緒切って、ちゃんと見る間もなくウォーマーの方へ連れて行かれました。あたしの子はとっても頭とんがってたよ。ちらりと見ただけだけど。別にいんだ、あとで沢山見れるからさ。

「すぐ泣きますからね〜」あっ、そういえば泣いてないね。「ふへ〜ふへ〜ふへ〜!」おっ泣いた!もしかして結構お疲れでうまれてきたんだな。あーでもよかった。生きてて。
産湯に入れると思うでしょう、最近では「冷えちゃうと良くない」ってことで産まれた赤ちゃんはウォーマーの上で拭かれるだけなのです。三人くらいつきっきりで鼻とかのどとかを機械で吸ったり、なんかいろいろ検査して測ったりしているようだ。ちらりちらりと見える。
「がんばったねー、ちょっとたいへんだったねー」とか言われたんだったかな?
「女の子のですよー」とは言われなかったよ。女の子なんだろうね?


その間にあたしは胎盤を出しました。自分で力んで出すもんだと思っていたのですが(普通はそうするのかな?)助産師さんが慎重にへその緒を引っぱって引きずり出していました。けっこう大きくて重そうなものでした。これで全部出し切ったわけだね。


さっきまでとはうってかわって、全然あたし平気なかんじ。疲れてはいるけど、けろっとしてます。「ああ、みなさんお疲れさまです、大変だったでしょう、ありがとうー」とか思っていました。先生なんて汗びっしょりだし「Tシャツに血が付いちゃったよ、商店街で買えるかな?まだやってるか?」汚れないように白衣を脱いできたらしいけど、まちがいだよね。白衣を着てたら自前の服は汚れなかったのにね。
「次はもっと楽だからね、あと2、3人産めるよ!」ははは、、まだ考えられないですー。だってけっこうひどいことなってますよね?あたしの足の間。。まずこれが治らないと。。


「じゃ赤ちゃんお父さんに見せてきますね〜」って看護士さんが。「えっ、もうちょっと拭いた方がいいんじゃない?」と、助産師さん。けっこう血まみれちゃんだったからね。「(多分もうちょっと拭いた)じゃ、お父さんのところに行きま〜す」「あーお母さんにも見せてあげないとー」そうね、あたしまだちゃんと見てないわ。もうほとんど分娩室のドアを出ていた看護士さんが引き返してきてくれました。ちっさいワゴン型のベビーベッドに白い肌着着て、白い帽子かぶってあたしの子がいました。たしか目をあけてた。おおー、お疲れさま。お父さんに会ってこい。

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